『暗くなるまでには』『カム・ヒア 』『ありふれた話』『私たちが光と想うすべて』『何も知らない夜』『夏が語ること』ほか短編 | 早稲田松竹 official web site | 高田馬場の名画座

世界をひらくまなざし ~アノーチャ・スウィチャーゴーンポンとパヤル・カパーリヤー~ 早稲田松竹・国際交流基金共催企画

4/11(土)★トークイベントあり
何も知らない夜12:3516:45
暗くなるまでには10:3014:4018:50
~20:35
★終映後トークあり
4/12(日)・14(火)・16(木)
暗くなるまでには12:1516:05
カム・ヒア + レモングラス・ガール10:3014:2018:10
~19:40
【レイトショー】ありふれた話 + グレイスランド19:55
~21:35
4/13(月)・15(水)・17(金)
何も知らない夜12:0516:20
私たちが光と想うすべて9:5014:0518:20
~20:20
【レイトショー】カパーリヤー短編トリロジー20:35
~21:35

★4/11(土)『暗くなるまでには』18:50の回終映後、アノーチャ・スウィチャーゴーンポン監督のオンライントークイベントを予定しております。司会・通訳は福冨渉さん(翻訳家・タイ研究)にご登壇いただきます。

▼チケット販売時刻▼

【4/11(土)・12(日)・14(火)・16(木)】
・初回からの二本立て >>> 9:50
・それ以降の回/ラスト1本 >>> 各回その直前の回が始まって10分後
・レイトショー(4/12・14・16のみ) >>> 9:50

【4/13(月)・15(水)・17(金)】
・初回からの二本立て >>> 9:10
・それ以降の回/ラスト1本 >>> 各回その直前の回が始まって10分後
・レイトショー >>> 9:10

★指定席でご案内しております。チケットの販売は窓口のみとなります。受付にお時間がかかることが予想されますので、ご来場の際はお時間に余裕を持ってお越しください。
★そのほか、ご入場システムに関する詳細は、「劇場案内」ページをお読みください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

世界のアート・シネマを牽引する二人の女性映画作家のコラボレーション特集上映

タイのアノーチャ・スウィチャーゴーンポン監督とインドのパヤル・カパーリヤー監督。社会政治的な歴史や現代社会を鋭く掘り下げながら、ドキュメンタリーとフィクション、実験映画と劇映画の境界を横断し、革新的な表現を追求する二人の代表作から貴重な初期短編作品までを一挙上映。

特集初日には、両監督の作品の二本立て上映とアノーチャ監督によるオンライントークの開催を予定している。1976年タイのタンマサート大学で、百人以上もの死者を出した“血の水曜日”虐殺事件を題材に、長年政治不安を抱えてきた現代タイの姿を描き出したアノーチャ監督の代表作『暗くなるまでには』。そしてパヤル監督がインド映画テレビ技術研究所の学生であった自身の体験を元に2016年に実際に起こった弾圧事件の真実を描いた『何も知らない夜』。この二本立て上映では、国家の集合的な記憶からかき消されてしまいそうな者たちの声を聞き取り、その姿を映し出そうする彼女たちの、アウトサイダーとしてのまなざしと出会うことができる。

そのほか、アノーチャ監督の作品には、映画『戦場をかける橋』で知られるタイ西部のカンチャナブリを舞台に、場所の持つ記憶と人の関わりから変化を見出そうとする『カム・ヒア』と、その撮影現場の裏側で製作されたメタ的な構造を持つ姉妹編であるポム・ブンスームウィチャー監督の『レモングラス・ガール』。さらにタイ映画初のカンヌ短編部門正式出品作となったデビュー作『グレイスランド』と初長編である『ありふれた話』を、東京初上映となる35mmプリント(福岡市総合図書館所蔵)でレイトショー上映。今までアノーチャ作品を精力的に紹介してきた「Asian Film Joint」の協力のもとにこれらの上映を行う。

パヤル監督作品には、第77回カンヌ国際映画祭でインド映画史上初のグランプリを受賞した『私たちが光と想うすべて』に加え、監督自身によってそれぞれ実験映画、物語映画、ハイブリッド・ドキュメンタリーと分類されている「記憶、夢、そして憧れ」を探求する短編トリロジー『ラストマンゴー・ビフォア・モンスーン』(日本初上映)『アフタヌーン・クラウド』(日本初上映)『夏が語ること』のレイトショー上映を行う。

これからのアートシネマシーンで見逃すことのできない作家たちの貴重な上映をぜひ早稲田松竹で体験して欲しい。


アノーチャ・スウィチャーゴーンポン
Anocha Suwichakornpong




タイ出身の映画監督。英国で学んだのち、米コロンビア大学の芸術学部へ。卒業制作の短編映画『グレイスランド』が2006年のカンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門で上映され、短編作品としてタイ映画史上初のカンヌ入りを果たす。

初の長編作品『ありふれた話』(2009)は、ロッテルダム国際映画祭のタイガー・アワードをはじめ、世界各国で数々の映画賞を受賞。長編2作目『暗くなるまでには』(2016)は、ロカルノ国際映画祭でのプレミア上映後、トロント、BFIロンドン、ウィーン、ロッテルダムなど50以上の国際映画祭で上映。本作はタイ映画界で最も権威ある映画賞のスパンナホン賞で最優秀作品賞、監督協会賞も受賞している。

また、プロデューサーとしてバンコクを拠点とするElectric Eel Filmsを設立し、多くの短編映画や長編映画を製作。2017年には、ウィッサラー・ウィチットワータカーン(Visra Vichit-Vadakan)、アーティット・アッサラット(Aditya Assarat)とともに、東南アジア映画の製作、配給、上映、ワークショップ、イベントなどの関連活動を支援する映画基金Purin Picturesを設立し、活動を続けている。



パヤル・カパーリヤー
Payal Kapadia




1986年、インド・ムンバイ生まれの映画監督。インド映画テレビ研究所(FTII)で映画演出を学ぶ。

2015年に製作した実験的ドキュメンタリー短編『ラストマンゴー・ビフォア・モンスーン』は、2018年ベルリン国際映画祭でプレミア上映され、同年のアムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭(IDFA)にて審査員特別賞を受賞し国際的な注目を集めた。続く2017年の短編『アフタヌーン・クラウド』は、カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門に選出されている。

初長編ドキュメンタリー『何も知らない夜』(2021)は、第74回カンヌ国際映画祭の監督週間で上映され、ベスト・ドキュメンタリー賞であるゴールデンアイ賞を受賞。2023年には山形国際ドキュメンタリー映画祭インターナショナル・コンペティション部門でロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)を受賞。初の長編劇映画『私たちが光と想うすべて』は、第77回カンヌ国際映画祭にてグランプリを受賞。ドキュメンタリーとフィクションの境界を横断する独自の映画的手法により、現代世界の感情や政治性を繊細に描き出す作家として、世界的な評価を確立した。

暗くなるまでには
By the Time It Gets Dark

開映時間 【4/11(土)】10:30 / 14:40 / 18:50(~終映20:35) 【4/12(日)・14(火)・16(木)】12:15 / 16:05
アノーチャ・スウィチャーゴーンポン監督作品/2016年/タイ・フランス・カタール・オランダ/105分/DCP

原題:Dao khanong

■監督・脚本 アノーチャ・スウィチャーゴーンポン
■出演 アーラック・アモーンスパシリ/アピンヤー・サックジャルーンスック/アッチャラー・スワン/ワイワイリー・イティヌンクン

■ロカルノ国際映画祭正式出品 ほか多数受賞・ノミネート

©Electric Eel films
字幕協力:大阪アジアン映画祭、大西公子

1976年タイのタンマサート大学で、左派学生と市民活動家らの集会に警察が乗り込み百人以上もの死者を出した“血の水曜日”虐殺事件(*1)が起こる。映画はこの集会に参加していた元活動家の女性作家に、ある映画監督がインタビューする場面から始まる。並行して描かれる有名俳優やウェイトレスの物語を行き来しながら、作品は徐々に一人ひとりの人生の断片を重ね合わせ、タイの現在を浮かび上がらせていく。

過去と現在、虚構と現実、記憶と空間を交錯させて、既存の映画文法をスリリングに逸脱していく演出は圧巻で、ロカルノ、ロッテルダムをはじめ世界数十カ国の映画祭で上映され高い評価を集めた。

(*1)タンマサート大学虐殺事件(“血の水曜日”事件)
1976年10月6日、タイ・バンコク市内のタンマサート大学で行われていた左派学生と市民運動家のデモ集会に、極右団体と手を結んだ警察隊が乗り込み、数十名の死者と150名以上の負傷者を出した。この集会を制圧した翌日、タイには戒厳令と軍事クーデターが宣言された。凄惨をきわめたこの虐殺事件はタイの教科書に残されることなく、歴史の闇に葬られた。アノーチャ監督は自身がこの1976年生まれであることについて度々言及している。

カム・ヒア + レモングラス・ガール
Come Here + Lemongrass Girl

開映時間 【4/12(日)・14(火)・16(木)】10:30 / 14:20 / 18:10(~終映19:40)
『カム・ヒア』(アノーチャ・スウィチャーゴーンポン監督作品/2021年/タイ/69分/DCP) 『レモングラス・ガール』(ポム・ブンスームウィチャー監督作品/2021年/タイ/17分/DCP)

『カム・ヒア』

■監督・脚本 アノーチャ・スウィチャーゴーンポン

■ベルリン国際映画祭フォーラム部門出品

『レモングラス・ガール』

■監督 ポム・ブンスームウィチャー
■脚本・製作 アノーチャ・スウィチャーゴーンポン

■ロッテルダム国際映画祭出品


★『レモングラス・ガール』→『カム・ヒア』の順で上映いたします。

© Electric Eel Films
字幕:高杉美和

『カム・ヒア』

四人の男女が、タイ西部の観光地カンチャナブリへやってくる。第二次大戦下には旧日本陸軍による鉄道開発の強制労働によって何万人もの命が落とされたこの地で、四人は「死の鉄道」記念碑を訪れる。夜には船上ホテルで酒を交わしながら、かつての恋や将来のことなどについてとりとめもなく語り合う。映画はこの物語と並行して、森の中でさまよう一人の女性の姿を追う。

“歴史”と切り離された若者たちが旅先で過ごすたゆたうような時間を通じて、個人の記憶と土地/国の歴史が微かに響き合う様を描く。

『レモングラス・ガール』

タイには「処女の女性がレモングラスの束を逆さに植えると雨が降らない」という迷信が実在する。その日も、雲行きが怪しくなり始めた映画の撮影現場で、若きプロダクションマネージャーが呼び出され、レモングラスの晴れ乞いをするよう指示される。彼女は同僚の女性たちに頼んで回るが皆に断られ、結局自らレモングラス・ガールを引き受ける羽目になる。

社会における女性の役割や、人と自然の関わりを暗示する本作は、脚本をアノーチャが手がけ、撮影も『カム・ヒア』の実際の撮影現場で行われた。ロッテルダム国際映画祭出品。

【レイトショー】ありふれた話 + グレイスランド
【Late Show】Mundane History + Graceland

開映時間 【4/12(日)・14(火)・16(木)】19:55(~終映21:35)
アノーチャ・スウィチャーゴーンポン監督作品 『ありふれた話』(2009年/タイ/82分/35mm) 『グレイスランド』(2006年/タイ/17分/35mm)

『ありふれた話』

■監督・脚本 アノーチャ・スウィチャーゴーンポン

■ロッテルダム国際映画祭タイガー・アワード(最高賞)受賞

『グレイスランド』
原題:Jao Nok Krajok

■監督・脚本 アノーチャ・スウィチャーゴーンポン

■カンヌ国際映画祭出品


★こちらのプログラムはレイトショーでの上映です。
レイトショー料金:一律1200円(割引なし)
★チケットは、朝の開場時刻より受付にて販売いたします(当日券のみ)。
★『グレイスランド』→『ありふれた話』の順で上映いたします。

©Electric Eel films
協力:福岡市総合図書館
字幕協力:松岡葉子

『ありふれた話』

事故によって下半身付随となった青年エークの介護のために、看護師のパンが雇われる。権威主義的な家長である父親と微妙な関係性で常に不機嫌なエークだったが、献身的に介護を続けるパンに対して徐々に心を開いてゆく。ある日ふたりはプラネタリウムを訪れ、エークは超新星の爆発について語り始める。象徴的な「家」を舞台とした“ありふれた日常”の物語を現代タイ社会の寓話としながら、やがて映画は宇宙と生命の神秘的イメージへと接続していく。ロッテルダム国際映画祭でタイガー・アワード(最高賞)を受賞した、アノーチャ監督の長編デビュー作。

※作品に一部過激な映像が含まれます。予めご了承の上ご視聴ください。

『グレイスランド』

エルヴィス・プレスリーの扮装をした若い男と、いわくありげな年上女性。バンコクの夜の街で出会った二人は、互いの名前も行く先も分からぬまま都会から遠く離れた郊外へと向かう。

カンヌ国際映画祭にタイの短編映画として初めて公式出品され、監督のその後の活動を推し進めた記念碑的な一作。

何も知らない夜
A Night of Knowing Nothing

開映時間 【4/11(土)】12:35 / 16:45 【4/13(月)・15(水)・17(金)】12:05 / 16:20
パヤル・カパーリヤー監督作品/2021年/フランス・インド/103分/DCP

■監督 パヤル・カパーリヤー
■脚本 パヤル・カパーリヤー/ヒマンシュ・プラジャパティ
■撮影・編集 ラナビル・ダス
■音楽 ドリティマン・ダス(Topshe)

■声の朗読 ブーミシュタ・ダス

■第74回カンヌ国際映画祭監督週間出品&ルイユ・ドール賞(ベスト・ドキュメンタリー賞)受賞/山形国際ドキュメンタリー映画祭2023ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)受賞

■オフィシャルサイト
https://www.naniyoru.com/

■パンフレット販売なし

©Petit Chaos – 2021
字幕:藤井美佳

叶わぬ愛を抱えた恋人たちの物語に誘われ、インドで起きた学生運動の弾圧事件の真実を目撃する

映画大学の学生寮の片隅にひっそりと置かれた小箱。その中から発見されたのは、学生Lが密かに恋人へ綴った手紙だった。Lの手紙から、叶わぬ愛の背後にある社会的な問題が浮かび上がり、2016年にインドで実際に起こった政府への抗議運動や極右政党・ヒンドゥー至上主義者による学生運動への弾圧事件へとつながっていく…。

世界が絶賛する新たな才能 パヤル・カパーリヤー監督 初長編ドキュメンタリー

カパーリヤー監督がインド映画テレビ技術研究所の学生であった自身の体験を元に映画化。2016年に実際に起こった弾圧事件の真実が描き出される。ダンスを踊り、ベッドに横たわりうたた寝をする大学生の若者たち、家族との食事会や婚礼などの日常の映像が、次第に学生たちの路上デモや警官たちとの緊迫した衝突シーンなどリアルな闘争の様子へ変化し、モノクロームと淡いカラーの映像が混ざり合い、フィクションと現実の境界線は失われていく。

2017年頃から自分たちの身の回りや友人たちを撮影し、大学で友人たちが撮影した映像や古い家族のアーカイブ、ネット上の投稿画像などを収集。記憶のアーカイブともいえる映像群からイメージを発見し、そこに架空のラブストーリーを加え、映像を再構築した。叶わぬ愛の物語のなかにインド社会の問題を炙り出した本作は、第74回カンヌ国際映画祭監督週間ベスト・ドキュメンタリーに輝いた。

私たちが光と想うすべて
All We Imagine as Light

開映時間 【4/13(月)・15(水)・17(金)】9:50 / 14:05 / 18:20(~終映20:20)
パヤル・カパーリヤー監督作品/2024年/フランス・インド・オランダ・ルクセンブルク/118分/DCP/PG12

■監督・脚本 パヤル・カパーリヤー
■撮影 ラナビル・ダス
■編集 クレマン・パントー
■衣装 マキシマ・バス
■音楽 ドリティマン・ダス

■出演 カニ・クスルティ/ディヴィヤ・プラバ/チャヤ・カダム/リドゥ・ハールーン/アジーズ・ネドゥマンガード

■第77回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞/第82回ゴールデン・グローブ賞 最優秀監督賞・最優秀非英語映画賞ノミネート/第18回アジア・フィルム・アワード 最優秀作品賞受賞 ほか多数受賞・ノミネート

■オフィシャルサイト
https://watahika.com/

■物販情報
・パンフレット(1000円)

© PETIT CHAOS – CHALK & CHEESE FILMS – BALDR FILM – LES FILMS FAUVES – ARTE FRANCE CINÉMA – 2024
字幕:藤井美佳

運命から、解き放たれる

インドのムンバイで看護師をしているプラバと、年下の同僚のアヌ。二人はルームメイトとして一緒に暮らしているが、職場と自宅を往復するだけの真面目なプラバと、何事も楽しみたい陽気なアヌの間には少し心の距離があった。プラバは親が決めた相手と結婚したが、ドイツで仕事を見つけた夫から、もうずっと音沙汰がない。アヌには密かに付き合うイスラム教徒の恋人がいるが、親に知られたら大反対されることはわかっていた。そんな中、病院の食堂に勤めるパルヴァディが、高層ビル建築のために立ち退きを迫られ、故郷の海辺の村へ帰ることになる。揺れる想いを抱えたプラバとアヌは、一人で生きていくというパルヴァディを村まで見送る旅に出る。そして二人はそれぞれの人生を変えようと決意させる、ある出来事に遭遇する──。

ままならない⼈⽣に揺れる⼥性たちの友情を描く、儚いけれど決して消えない光を放つ感動作

インド映画として30年振りにカンヌ国際映画祭のコンペティション部⾨⼊りを果たした『私たちが光と想うすべて』。強豪作品が多数出品された中、インド映画史上初のグランプリを獲得したほかゴールデン・グローブ賞など100以上の映画祭・映画賞にノミネートされ25以上の賞を受賞するなど、世界中から⾼評価を獲得している。

光に満ちたやさしく淡い映像美、洗練されたサウンド、そして夢のように詩的で幻想的な世界観を紡ぎ出し、これまでのインド映画のイメージを一新、「ウォン・カーウァイを彷彿とさせる」と評判を呼んだ。

仕事、恋、結婚。世代や境遇、性格も異なる三人の女性の共通点は、ままならない人生に葛藤しながらも、自由に生きたいと願っていること。はじめは分かり合えなかった三人が、互いを思いやり支え合っていく。そこにあるのは声高な共闘ではなく、ただ相手の存在を“認める”という温かな視線である。

【レイトショー】<パヤル・カパーリヤー短編トリロジー>夏が語ること + アフタヌーン・クラウド + ラストマンゴー・ビフォア・モンスーン
【Late Show】<Payal Kapadia short film torilogy>And What is the Summer Saying + Afternoon Clouds + The Last Mango Before the Monsoon

開映時間 【4/13(月)・15(水)・17(金)】20:35(~終映21:35)
パヤル・カパーリヤー監督作品 『夏が語ること』(2018年/インド/23分/DCP) 『アフタヌーン・クラウド』(2017年/インド/13分/DCP★英語字幕付き) 『ラストマンゴー・ビフォア・モンスーン』(2015年/インド/18分/DCP★英語字幕付き)

『夏が語ること』

■監督・脚本 パヤル・カパーリヤー
■撮影 マヤンク・クラーナ
■編集 ガンシャーム・シンピ
■録音・音響 シュレーヤンク・ナンジャッパー

■2018年ベルリン国際映画祭短編部門上映/アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭審査員特別賞

■オフィシャルサイト(山形国際ドキュメンタリー映画祭2019)
https://www.yidff.jp/2019/cat037/19c042.html

提供:山形国際ドキュメンタリー映画祭

『アフタヌーン・クラウド』

■監督・脚本 パヤル・カパーリヤー
■出演 トリマラ・アディカリ/ウシャ・ナイク/セファス・プラネタ・スッバ

■2017年カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門選出

『ラストマンゴー・ビフォア・モンスーン』

■監督・脚本 パヤル・カパーリヤー

■2015年オーバーハウゼン国際映画祭審査員特別賞、国際批評家連盟賞受賞


★こちらのプログラムはレイトショーでの上映です。
レイトショー料金:一律1200円(割引なし)
★チケットは、朝の開場時刻より受付にて販売いたします(当日券のみ)。
★『ラストマンゴー・ビフォア・モンスーン』→『アフタヌーン・クラウド』→『夏が語ること』の順で上映いたします。

字幕:藤井美佳

『夏が語ること』

男は父に教えられた道を通り、蜂蜜を採りに森に入る。むかし父から聞いたのは、村に虎が現れたという話。木々の葉をそよがせる風が、村のハンモックを揺らす。耳を澄ませば、女たちのささやきが聞こえる。静けさに耳を傾け、月明かりや、仄かな日の光に照らし出される風景を、色彩を抑えた繊細で緻密な映像で描き、夢の中にたたずむような豊かな時間を作り出している。

『ラストマンゴー・ビフォア・モンスーン』(国内初上映)

森の動物を夜間撮影するためにカメラを設置する技師たちと、亡き夫の記憶を語る女性。自然の営みから絶えず離れていく中で生じる現代人の喪失感を、夢の息吹で甦らせる詩的実験映画。オーバーハウゼン国際映画祭(2015年)でプレミア上映され、審査員特別賞と国際批評家連盟賞を受賞した。

『アフタヌーン・クラウド』(国内初上映)

たった2日しか咲かない花について語り合う60歳の未亡人カキと家事手伝いのマルティ。もの悲しさに満ちた午後に、夢と現実が交錯し人生の儚さの瞬間をとらえる絵画的な短編作品。カンヌ国際映画祭のシネフォンダシオンにて選出され上映された。

_____________

◆国際交流基金について



独立行政法人国際交流基金(The Japan Foundation、JF)は、総合的に国際文化交流を実施する日本で唯一の専門機関です。映画・映像の分野では、下記の「Open Draft」のような交流・人材育成プログラムのほか、日本映画等映像配信プラットフォーム「JFF Theater」での映画やその他の映像作品の配信、世界各国での日本映画上映(2024年度実績:約24万人動員/81か国)など、多様な事業を行っています。
https://www.jpf.go.jp/

◆「Open Draft – 日ASEAN映画プログラマー交流事業」について

「Open Draft – 日ASEAN映画プログラマー交流事業」は、日本とASEAN諸国の次世代交流および人材育成を目指す包括的なプロジェクト「次世代共創パートナーシップ -文化のWA2.0-」の一環として国際交流基金が実施している、日本とASEANの映画プログラマーの交流・育成プログラムです。

本プログラムは以下の3ステップで構成されます。

第一フェーズ:東京での研修
日本映画やプログラミングに関する講義、上映機関訪問、第二フェーズに向けた上映企画づくりのワークショップを実施。
第二フェーズ:東南アジアでの上映会
東南アジアの参加者が企画、日本からの参加者がサポートし、映画上映会等の企画を東南アジアの各地で実践。
第三フェーズ:日本での上映会
日本側参加者の希望者が、東南アジア作品を含む上映プログラムを企画し、国内で上映と参加報告を実施。
日ASEAN映画プログラマー交流事業 実施内容

世界をひらくまなざし~アノーチャ・スウィチャーゴーンポンとパヤル・カパーリヤー~」は、本プログラムの参加者である早稲田松竹の番組編成担当が、交流事業を通して浮かび上がった日本とASEAN諸国におけるインディペンデント映画や実験映画の若年層観客による受容の違いに着目して、本プログラムの第三フェーズとして考案しました。実験的手法を取り込みつつ劇映画を制作する両監督の作品群に触れることで、現代アジアの現実に対する多様なアプローチのあり方を、観客とともに発見することを目指します。

〇主催 早稲田松竹、国際交流基金
〇協力
Asian Film Joint
セテラ・インターナショナル
インド映画テレビ研究所
山形国際ドキュメンタリー映画祭
カルチャヴィル
福岡市総合図書館