| 6/13(土)~6/16(火) | |||
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| フィツカラルド | 12:20 | 17:05 | |
| アギーレ 神の怒り | 10:30 | 15:15 | 20:00 ~21:35 |
★4日間上映となりますのでご注意ください。
★4Kレーザープロジェクター映写機導入工事のため6/17(水)、18(木)、19(金)は終日休館となります。
▼チケット販売時刻▼
・10:30『アギーレ 神の怒り』からの二本立て ▶ 9:50
・それ以降の回/ラスト1本 ▶ 各回その直前の回が始まって10分後
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★指定席でご案内しております。チケットの販売は窓口のみとなります。ご来場の際はお時間に余裕を持ってお越しください。
★そのほか、ご入場システムに関する詳細は、「劇場案内」ページをお読みください。

まつげ
今週は、ドイツの巨匠ヴェルナー・ヘルツォーク監督の映画史に語り継がれる名作『アギーレ/神の怒り』『フィツカラルド』の二本立てです。
監督ヘルツォークと主演クラウス・キンスキー。ふたりは映画界の“最狂コンビ”です。完璧主義のヘルツォークと激情的な性格のキンスキーが、撮影現場で度々衝突していたのは有名なエピソードです。ふたりの才能と狂気が入り混じる濃密な関係性は両作品の背骨となり、見る者の記憶に刻まれる唯一無二のスペクタクルを生み出しました。
ジメジメ、ベタベタする梅雨の時期。憂鬱になったり、やる気が出なかったり…私もその一人です。その程度でへこたれていたらこの“最狂コンビ”から喝が入りそうです。
だってアギーレは、黄金郷を求めアンデス山脈を越え、アマゾン川の激流を突き進みます。さらにフィツカラルドは、アマゾンの奥地にオペラハウスを作る夢をかなえるため大船と共に本当の山を越えるのです。
もやもやした気持ちを吹き飛ばすほどの人間の情熱と狂気そして、生命力がこの映画には宿っています。
私はこの両作品を観ると、登山をしている時と似ている感覚がよぎります。
登山の醍醐味である困難な道のりを乗り越えた先にある、山頂からの雄大な景色を眺めながら湧き上がる達成感と優越感。全てを終えたフィツカラルドが、船の上でオペラを聞きながら葉巻を咥え見せる表情にはそれを感じてしまうのです。
一方、筏の上でサルに囲まれながら「俺は神の怒りだ!」とひとり叫ぶアギーレの姿には、美しい景色を求めて、山に足を踏み入れるも、時に牙をむく圧倒的な自然を前にして感じる人間のエゴや無力さが重なります。
私たち人間はそんなちっぽけな存在ですが、情熱をもってこの世界で営みを繋いで来たのだということを映画は教えてくれます。
さぁそろそろ出発の時です。
ヘルツォークとキンスキーが生み出した、アギーレとフィツカラルド。ふたりの男たちと共に、映画という船に乗ってみませんか。この圧倒的映画体験を35mmフィルムでお楽しみ下さい。
アギーレ 神の怒り
Aguirre, the Wrath of God
1972年/西ドイツ/93分/35mm/スタンダード/MONO
■製作・監督・脚本 ヴェルナー・ヘルツォーク
■撮影 トーマス・マオホ
■音楽 ポポル・ヴー
■出演 クラウス・キンスキー/ヘレナ・ロホ/ルイ・グエッラ/セシリア・リヴェーラ
■1972年ベルギー映画批評家協会年間最優秀作品賞/1977年全米批評家協会賞撮影賞受賞/「タイム」誌が選ぶ<歴代映画100選>選出
©Werner Herzog Film
「俺たちが、この全大陸に君臨するのだ。負けるものか、俺は神の怒りだ。」
1560年末、南米インディオの言い伝えにある黄金郷(エルドラド)を目指して、ピサロ総督指揮のスペイン人が、多くのインディオを奴隷として引き連れて、アマゾン奥地に進んでいた。だが、アンデス山脈の最後の峠を越えたところで、厳しい自然に阻まれ食料も底をついてしまう。総督は食料調達と情報収集のために分遣隊を出すことを決意する。その隊の副官に任命されたのが、ドン・ロペ・デ・アギーレであった。
一行は二艘の筏で川を下るが、一艘は渦に巻き込まれ全滅。更にもう一艘の筏も野営中に流されてしまう。陸路の本隊に戻るという総督の命令を無視して、水路突破を強行しようとするアギーレ。コルテスがメキシコでアステカの富を手中にしていたことを知っていた彼は、黄金郷への野望を諦められず、分遣隊隊長を拘束し、新たに作らせた筏を先に進ませる。だが、前途には熱病やインディオの襲撃など、予想もつかない困難が待ち受けていた…。
「タイム誌」が選ぶ<歴代映画100選>の1本に選出! エルドラドを目指した男の狂気と圧倒的な自然描写
ヘルツォーク監督長編映画第6作であるこの作品は、ニュー・ジャーマン・シネマの金字塔といわれている。ピサロ率いるスペインの探検隊に同行した司祭ガステル・デ・カルバハルの手記を題材に作られた本作。未踏のジャングルで行われた実際の撮影も困難を極め、アマゾンを行軍する一行が運んでいたのは、重い撮影機材や自分たちの食糧だった。人の手による以外に輸送手段がなかったからだ。そのような厳しい自然条件で敢行された撮影は、画面に十分な緊迫感を出すのに成功。加えて言葉を失うほどのクラウス・キンスキーの狂演!!類まれなる個性を遺憾なく発揮している。権力や黄金への渇望が、キンスキー演じるアギーレを通して描かれ、鬱蒼と茂った処女林や果てしなく流れ続ける河は、せそれ自体が生命をもって画面を埋め尽くす。後年、「タイム誌」が選ぶ<歴代映画100選>の1本に選出された。
フィツカラルド
Fitzcarraldo
1981 - 1982年/西ドイツ・ペルー/157分/35mm/ビスタ/MONO
■製作・監督・脚本 ヴェルナー・ヘルツォーク
■製作 ルッキー・シュティペティック
■撮影 トーマス・マオホ
■音楽 ポポル・ヴー
■出演 クラウス・キンスキー/クラウディア・カルディナーレ/ホセ・レーゴイ/ポール・ピッチャー
■1982年カンヌ国際映画祭パルムドールノミネート・監督賞受賞/1982年英国アカデミー賞外国映画賞ノミネート
©Werner Herzog Film
アマゾンをさかのぼり人跡未踏の奥地へ ジャングルに船を通し男は進んだ…
19世紀末ブラジル・マナウス。アマゾンの奥地イキトスから、稀代のテナー、エンリコ・カルーソーのオペラ公演を聴きに来たアイルランド人フィツカラルドは、感激のあまりイキトスにもオペラハウスを建てようと決意する。もちろんそれには多額の資金が必要だった。フィツカラルドは当時ブームとなっていたゴム園経営で大金を稼ごうと画策する。しかし、条件のいい土地はすでに入手不可能で、のこされていたのは船で遡ることができない危険な奥地だけだった。
それでもフィツカラルドは諦めなかった。彼はそばに流れる別の川から遡り、船ごと山を越えようと思いつく。なんとか乗務員を集め、いよいよ船は出発した。途中の寄港地で、以前訪れた宣教師の一行が首狩り族の犠牲になったことを知る。そしてほどなくフィツカラルド一行の耳にも首狩り族らしい太鼓の音が聞こえてきた。乗務員の間に恐怖が走る。フィツカラルドはカルーソーのアリアを大きく響かせながら船を進ませるが…。
必見!伝説の蒸気船山越えシーン! アマゾンの奥地にオペラハウスを建てようとする男の壮大なロマン!
この作品の撮影は1977年、ペルーとエクアドルの国境付近でロケーションをスタートさせ、さまざまな紆余曲折を経て、4年後にやっと完成した。ジャングル地帯の過酷な自然、言葉のわからない数百人のインディオのエキストラたち、危険をともなう川下り…普通の撮影現場では想像もつかないようなトラブルが次々に起こり、撮影は困難を極めた。主役のフィツカラルド役には当初ジャック・ニコルソンが予定されていたが、撮影直前に降板。その後もウォーレン・オーツやジェーソン・ロバーツなどが起用されたがいずれもジャングルでの撮影に耐えきれず役を降り、最後には『アギーレ/神の怒り』のクラウス・キンスキーに辿り着いたのだった。
ミニチュアや特殊撮影などのゴマカシに頼らず、実際のジャングルで、熱帯材を伐採し山をくずし、アマゾンの上流から山の急斜面に数トンの巨船を引き揚げ反対側の川に下ろした驚愕の“船の山越え”は、映画史に名を残す名シーンである。謎と神秘に満ちたアマゾン河と、熱気あふれるジャングルの佇まい。そして、未開の地を己の意のままにしようとする男の狂気にも似た行動力を、壮大な一大エンターテインメントに仕上げた本作。欧米で公開されるや絶賛をあび、82年のカンヌ映画祭で監督賞を受賞、ヘルツォークの名を一躍世界的なものにした。


















