『バナナパラダイス』『村と爆弾』/『赤い柿』『無言の丘』 | 早稲田松竹 official web site | 高田馬場の名画座
11/8(土)・10(月)・12(水)・14(金)
村と爆弾12:4517:25
バナナパラダイス10:0014:4019:20
~21:50
11/9(日)・11(火)・13(木)
無言の丘10:0016:20
赤い柿13:1519:35
~22:25

▼チケット販売時刻▼

・初回からの二本立て >>> 9:20
・それ以降の回/ラスト1本 >>> 各回その直前の回が始まって10分後

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<ワン・トン(王童) プロフィール>

1942年中国安徽省大和県生まれ。国立台湾芸術専科学校卒業後、中央電影でキン・フー監督の『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』(67)『俠女』(70)等に美術スタッフとして参加、その後リー・シン監督、パイ・ジンルイ監督らの下で美術を担当し、高い評価を得る。1981年『仮如我是真的』(If I Were for real・未)で監督デビュー、同作で第18回金馬奨最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀改編脚本賞を獲得。代表作に『海を見つめる日(看海的日子)』(83)『村と爆弾』(87)『バナナパラダイス』(89)『無言の丘』(92)など。『熱帯魚』(95)『藍色夏恋』(02)プロデューサー。自身の監督作品のほか、100を超える作品で美術指導にあたる。2007年に台湾文芸界における最高栄誉賞である国家文芸賞を、2019年に金馬奨の名誉賞である終身成就奨を受賞。現在はウェイ・ダーション監督が製作中の「台湾三部曲」にアドバイザーとして携わる。

村と爆弾 デジタルリマスター版
Strawman

開映時間 【11/8(土)・10(月)・12(水)・14(金)】12:45 / 17:25
ワン・トン監督作品/1987年/台湾/98分/DCP

■監督 ワン・トン
■脚本 ワン・シャオディー/ソン・ホン
■撮影 リー・ピンビン
■音楽 チャン・ホンイー

■出演 チャン・ボーチョウ/ジョウ・シェンリー/ウェン・イン

■第24回金馬奨最優秀長編作品賞・最優秀監督賞・最優秀オリジナル脚本賞受賞/第32回アジア太平洋映画祭最優秀作品賞・最優秀助演男優賞受賞

■台湾巨匠傑作選2025オフィシャルサイト
https://taiwan-kyosho.com/

■パンフレット販売未定

© 1987 Central Motion Picture Corporation
© 2015 Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved

生きるため、不発弾を運ぶ村人たち 彼らを追い詰めたのは日本人だった

日本統治時代末期、太平洋戦争真っただ中の台湾。農村で暮らす小作人のアファとコウヅエの兄弟は家族とともに貧しい生活を送っていた。母親は耳が遠く、妹は夫を戦争で失って以来、精神を病んでいる。ある日、遠方から地主がやって来て、兄弟に田畑を製糖会社に売り払うと告げる。さらに追い打ちをかけるように日本人に一家の唯一の財産である牛が徴用されてしまう。翌日、村が米軍の空襲を受けるが、敵機が去った後、兄弟の畑に残されたのは一発の不発弾。上官から褒美をせしめようと、兄弟と村の巡査は隣町の駐在所へ不発弾を届けることにするが…。

物言わぬ案山子を通して、日本による植民地政策のもと、不条理な状況に置かれた台湾の人々の強かな生き様や戦争の悲哀をユーモアたっぷりにテンポよく描いた。

バナナパラダイス デジタルリマスター版
Banana Paradise

開映時間 【11/8(土)・10(月)・12(水)・14(金)】10:00 / 14:40 / 19:20(~終映21:50)
ワン・トン監督作品/1989年/台湾/148分/DCP

■監督・美術 ワン・トン
■脚本 ワン・シャオディー/ソン・ホン 
■音楽 チャン・ホンイー

■出演 ニウ・チェンザー/チャン・シー/ゾン・チンユー

■第26回金馬奨最優秀助演男優賞受賞・最優秀作品賞・最優秀主演男優賞・最優秀オリジナル脚本賞・最優秀衣装デザイン賞・最優秀録音賞ノミネート

■台湾巨匠傑作選2025オフィシャルサイト
https://taiwan-kyosho.com/

■パンフレット販売未定

© 1989 Central Motion Picture Corporation
© 2015 Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved

バナナを腹いっぱい食べられるパラダイスを夢見て 荒涼たる大陸から新天地へ

1949年、幼馴染みのダーションを頼って国共内戦中の国民党軍に潜り込んだ青年メンシュアンは、寒風吹きすさぶ荒涼たる中国華北から、バナナが実る緑豊かな南国台湾へとたどり着く。その新天地で二人にスパイ容疑がかけられ、メンシュアンは命からがら逃げだす。途中、ある男の臨終に出くわしたメンシュアンは、その妻ユエシャンに彼女の夫に成りすまして仕事に就くことを持ちかけられる…。

大陸から台湾に渡り、数奇な運命を辿る男の半生を綴る。日本人の知らない戦後台湾史を、ユーモアあふれるエピソードと奇想天外な展開で描き出す最高傑作!

無言の丘 デジタルリマスター版
Hill of No Return

開映時間 【11/9(日)・11(火)・13(木)】10:00 / 16:20
ワン・トン監督作品/1992年/台湾/175分/DCP

■監督 ワン・トン
■脚本 ウー・ニェンチェン
■撮影 ヤン・ウェイハン/ワン・ション
■音楽 チェン・シェン/リー・チェンファン

■出演 ポン・チャチャ/ホアン・ピンユエン/ヤン・クイメイ

■第29回金馬奨最優秀長編映画賞・最優秀監督賞・最優秀オリジナル脚本賞ほか/第38回アジア太平洋映画祭最優秀脚本賞・最優秀美術設計賞受賞/第1回上海国際映画祭最優秀作品賞受賞/第6回シンガポール国際映画祭最優秀主演女優賞・審査員特別賞受賞

■台湾巨匠傑作選2025オフィシャルサイト
https://taiwan-kyosho.com/

■パンフレット販売未定

© 1992 Central Motion Picture Corporation
© 2015 Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved

日本統治下の台湾――《混沌と革命》の中で掘り起こされる真実とは。

大正時代末期~昭和初期、日本統治下の台湾。チュウとウェイの小作人兄弟は両親の葬儀費用のために地主と不当な長期労働契約を結ばされていた。ある日、ゴールドラッシュの噂を聞きつけたふたりは村を抜け出し金瓜石(キンカセキ)へ向かい、未亡人ズーの家に部屋を借りながら劣悪な環境のもと、日本人が管理する鉱山で金採掘に従事する。やがて兄のチュウは強かに生きるズーに、弟のウェイは九份(キュウフン)の娼館で下働きする琉球人娘の富美子に惹かれ始めるが…。

貧しい鉱夫の兄弟の視点で、日本人の経営する金瓜石鉱山における台湾人労働者の生活をリアルに描く。

赤い柿 デジタルリマスター版
Red Persimmon

開映時間 【11/9(日)・11(火)・13(木)】13:15 / 19:35(~終映22:25)
ワン・トン監督作品/1995年/台湾/168分/DCP

■監督・脚本 ワン・トン
■撮影 ヤン・ウェイハン
■編集 チェン・ションチャン
■音楽 ユー・グアンイェン

■出演 タオ・シュー/シー・チュン/ワン・シュエン/ルー・ジー/チャオ・チェンピン/チャン・シー/レネ・リウ

■第33回金馬奨最優秀美術設計賞受賞・最優秀監督賞・最優秀主演女優賞ノミネート

■台湾巨匠傑作選2025オフィシャルサイト
https://taiwan-kyosho.com/

■パンフレット販売未定

© Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved.

新しい風景、新しい町――僕らはおばあちゃんとともに台湾にわたった

1949年。国共内戦に敗れた国民党軍とともに、王将軍一家も台湾への移動の準備を始める。やがて新天地台湾へやって来た一家は郊外の広い日本家屋に暮らし始めるが、10人の子沢山一家の暮らし向きは父親の退役とともに次第に苦しくなっていく。そんな中、家族の生活を支えていたのが、孫たちに囲まれたおばあちゃんの知恵とユーモアだった―。

台湾ニューシネマの傑物ワン・トン監督の自伝的名作『赤い柿』 ユーモアあふれる祖母を中心に、時代に翻弄される大家族を描いたヒューマンドラマ

1942年に中国大陸で国民党軍の将軍の家に生まれたワン・トン監督が、母方の祖母の所蔵していた斎白石の名画「五世(柿)其昌」にインスピレーションを得た自伝的作品。動乱の時代を背景に生活苦をユーモアあふれるアイデアで乗り切り、孫たちを連れて映画を楽しみ、芸術を愛するおばあちゃんの存在は、後のワン・トン監督の作品群に見られる高い美術センスと喜劇性の源を感じさせる。

ワン・トン監督の父親がモデルの王将軍をキン・フー監督作品の主演で知られる名優シー・チュンが演じ、おばあちゃん役を戦前に中国大陸で演劇を学び、渡台後は1960年代からテレビドラマや映画で活躍し「陶姑媽」の愛称で知られたタオ・シューにとっては本作が遺作となった。チャン・シー、ウェン・イン、ファンロンといったワン・トン監督作品でお馴染の俳優や、『スーパーシチズン 超級大国民』 に主演し本作が映画出演最終作となったリン・ヤン、俳優のみならず歌手や映画監督としても活躍が目覚ましいレネ・リウ、2000年代のアイドルドラマの母親役で頭角を現すワン・シュエンや映画やドラマのバイプレイヤーとして活躍するチャオ・チェンピンも出演している。