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韓国で大ヒットとなった『怪しい彼女』は、70歳のおばあさんが突然20歳に若返ってしまう奇想天外な物語。一見すると荒唐無稽に思えるかもしれませんが、社会現象を巻き起こした問題作『トガニ 幼き瞳の告発』のファン・ドンヒョク監督がメガホンを取り、日本でも多くのファンを生んだ『サニー 永遠の仲間たち』のシム・ウンギョンが主演とあって、すべての人が楽しめる傑作コメディーとなっています。

見た目はキュートでぴっちぴちなのに心はドギつい性格の70歳という、ありそうでなかった設定。そんな“彼女”オ・ドゥリは大好きな歌で歌手デビューしてみたり、イケメンと良い感じになってみたりと、若い頃にあきらめていた夢を叶えていきます。その姿は彼女の歯に衣着せぬ言動も相まって爽快&爆笑の嵐です。

けれど、笑いだけでは終わらせないのが韓国映画。順風満帆に青春を謳歌していたドゥリが最後に選んだ答えとは…。そこには血の繋がりを重んじる韓国の家族観が描かれています。笑いあり涙あり、感情を大きく揺さぶる韓国式エンターテインメントの真髄を見ることができる一作です。

いっぽう『GF*BF』は、80年代から始まった台湾の民主化運動を通して描く3人の男女の恋と友情の物語。 これまで数々の青春映画を生み出してきた台湾映画にまたひとつ名作が生まれました。

1985年に高校生だった美宝、忠良、心仁の3人は戒厳令下の校則に縛られながらも毎日を明るく過ごしていました。心の中ではそれぞれが片思いしている切なく甘酸っぱい青春の日々。けれど、その後の台湾民主化の波の中で、彼らの人生は翻弄されていきます。映画は3人を追いながら2012年までを描いています。

この3月に台湾で起きた「ひまわり学生運動」。台湾では若者の政治意識は非常に高く、まさにこの映画の続きのような出来事が実際に起こったのです。すぐ隣の国に暮らす私たち日本人にとって、立法院の議場を何十万もの学生たちが占拠しているその光景は衝撃的でした。

同じアジアの中でも、韓国と台湾は日本と似ているところも多い国。だからこそ映画の中で、違う文化や知らない歴史はとても新鮮に映ります。今週は、そんな近いようで遠いふたつの国を、誰の胸にもある“青春”を通して観ることができる二本立てです。

(パズー)

GF*BF
女朋友。男朋友
(2012年 台湾 105分 DCP シネスコ) pic 2014年11月29日から12月5日まで上映 ■監督・脚本 ヤン・ヤーチェ
■製作 イェ・ルーフェン
■撮影 ジェイク・ポロック
■美術 リー・トゥンカン
■編集 リャオ・チンソン/チャン・チャーホイ
■音楽 ジョン・シンミン

■出演 グイ・ルンメイ/ジョセフ・チャン/リディアン・ヴォーン/チャン・シューハオ/レナ・ファン/ティン・ニン

■2012年台湾金馬奨主演女優賞・観客賞受賞/台北電影奨主演男優賞・助演男優賞・プレス賞受賞/アジア太平洋映画祭主演女優賞受賞

■オフィシャルサイト http://www.pm-movie.com/gfbf/
■パンフレット販売なし

想いの深さだけ、
僕たちは心に嘘をついた。

pic1985年、戒厳令下にある台湾。南部の街・高雄で窮屈な高校生活を送る美宝(メイバオ)、忠良(チョンリャン)、心仁(シンレン)。彼らは厳しい校則や思想統制に縛られる日々の中でも青春を謳歌していた。男勝りな美宝と、彼女を優しく見守る忠良は公認のカップルだった。しかしある日、忠良から「ただの友達」と聞かされていた心仁は、隠していた自分の気持ちを美宝に告白。いつまでたっても忠良に恋人として扱われず本心を知りたいと言っていた美宝は、伝え聞いた決定的な言葉に失望して、心仁の想いを受け入れることに…。

彼と彼女、彼女と彼、彼と彼の、
27年間にわたる愛の物語。

pic本作は、1985年から2012年までの激動の台湾社会を背景に、3人の男女の切ない愛と友情を描いた感動の青春映画である。80年代後半から90年代にかけて青春を送ったヤン・ヤーチェ監督が自ら脚本を手がけ、自身の経験を踏まえて時代の雰囲気を巧みに映し出した。ロケ地の7割を占めたのは主人公たちの故郷である高雄だが、そのほかにも基隆や台北、新竹など数十ヶ所でのロケを行い、美術においてもできるだけリアリティを追求したという。

picそして、監督の期待に応えるべく3人の俳優が入魂の演技を披露している。報われない愛に苦しむ美宝に扮したグイ・ルンメイ、誰にも言えない想いを抱える忠良役のジョセフ・チャン、自由のために闘いながらやがて変節する心仁を演じたリディアン・ヴォーン。3人がそれぞれ難しい役柄に挑戦して見事に演じ切り、国内外で高い評価を受けた。

美宝は忠良が好き。心仁は美宝に片想い。そして、忠良が好きなのは――。自由ではないものの情熱に満ちていた時代、その後民主化された台湾で、それぞれの関係に傷つき悩みながら年齢を重ねていく彼らが選択した幸せとは?

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怪しい彼女
MISS GRANNY
(2014年 韓国 125分 DCP ビスタ) pic 2014年11月29日から12月5日まで上映 ■監督・脚色 ファン・ドンヒョク
■脚本 シン・ドンイク/ホン・ユンジョン/ドン・ヒスン
■撮影 キム・ジヨン
■プロダクション・デザイナー チェ・ギョンソン
■編集 ナム・ナヨン
■音楽 モグ

■出演 シム・ウンギョン/ナ・ムニ/パク・イナン/ソン・ドンイル/イ・ジヌク/ジニョン

■オフィシャルサイト http://ayakano-movie.com/
■パンフレット販売あり(650円)

突然、20歳(ハタチ)。

picキュートなルックスと並外れた歌唱力を持つハタチの女の子、オ・ドゥリ。しかし、彼女はただの若くて可愛い女の子ではなかった。口を開けば罵詈雑言、なまりは丸出し、おまけに他人の意見はいっさい無視。そう、彼女は歯に衣着せない毒舌で、わが道を猛烈に突き進む、最凶の20歳だったのだ。突然みんなの前に現れ、その魂あふれる歌声で周囲を魅了し、またたく間にスターの座を駆け上がっていくドゥリ。しかし、誰も彼女の秘密を知らなかった。実は、彼女の正体は70歳のおばあちゃんだということを…。そんな“怪しい”彼女が突然現れてから、奇跡のような日々が始まった――。

“怪しい”彼女に、世界中が首ったけ!
彼女の歌ったあの日々が、夢を与えてくれた――

pic 監督は社会派作品『トガニ 幼き瞳の告発』で衝撃を巻き起こしたファン・ドンヒョク。3作目となる本作では、いままでとは違った作風の映画に挑戦。映画界で大きな話題になっていた完成度の高いシナリオをベースに、しっかりとした演出力で韓国で860万人以上を動員している。どこか懐かしい音楽を背景に、失われた青春の日々を振り返るような、誰もが笑って泣けるエンタテインメント作品を生み出した。

pic主演は、『サニー 永遠の仲間たち』や『王になった男』など大ヒット作への出演が続くシム・ウンギョン。本作ではいじわるばあさんを演じた実年齢74歳のナ・ムニを、歩き方から態度、方言まで完璧にシンクロさせ、70歳の心を持ったハタチの女の子を熱演している。その他、アイドルグループB1A4のジニョンや、ドラマで活躍中のイ・ジヌク、キム・スヒョンなど、いま注目を集める旬な面々が個性豊かな登場人物を演じ、ベテラン俳優のパク・イナン、ソン・ドンイルら名優たちが本作を支えている。

人生は何度やっても素晴らしい! そんなあたたかい気持ちと前を向いて生きる勇気が、観終わった後、すべての人の心を満たすに違いない。

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