サンシャイン・クリーニング
SUNSHINE CLEANING
(2009年 アメリカ 92分 シネスコ/SRD)
2010年1月23日から1月29日まで上映
■監督 クリスティン・ジェフズ
■脚本 ミーガン・ホリー
■撮影 ジョン・トゥーン
■出演 エイミー・アダムス/エミリー・ブラント/アラン・アーキン/ジェイソン・スペヴァック/メアリー・リン・ライスカブ/クリフトン・コリンズ・Jr/スティーブ・ザーン
高校時代はチアリーダーのアイドル、30代の今はシングルマザーでハウスクリーニングの仕事をするかたわら、かつての恋人と不倫中の姉・ローズ。妹・ノラは、バイト先で逆ギレしてはすぐクビになってしまい、いまだに父親ジョーと実家暮らしを送っている。ジョーはあやしげなお菓子の訪問販売で一攫千金を狙い、ローズの息子オスカーは何でもナメるクセが原因で小学校を退学に!?
そんな人生にぶきっちょな家族が、ローズとノラが始めた「怪しげな仕事」で自分たちの生活を立て直そうとする。大金が稼げるらしいその仕事とは…、“事件現場”の清掃業。その名も「サンシャイン・クリーニング」。果たして、姉妹とその家族は幸せな未来を手にすることができるのだろうか?
アカデミー賞2部門を獲得した『リトル・ミス・サンシャイン』のプロデュースチームが贈る『サンシャイン・クリーニング』は、姉妹が始めた一風変わった仕事を通じて、家族が新たな希望を見出していく、ちょっと可笑しくてほろ苦いヒューマン・ドラマ。金儲けのために始めた清掃業が、次第に人生を切りひらく手段となっていく。互いにぶつかり合いながら、でも心の奥底で深くつながった彼らの姿は、観た人の心のなかに強い共感とあたたかな感動を呼び起こすにちがいない。
人生に乾杯!
KONYEC
(2007年 ハンガリー 107分 ビスタ/SRD)
2010年1月23日から1月29日まで上映
■監督 ガーボル・ロホニ
■原作 ポシュガイ・ジョルト
■脚本 バラージュ・ロヴァシュ
■撮影 ペーテル・サトマーリ
■出演 エミル・ケレシュ/テリ・フェルディ/ユディト・シェル/ゾルターン・シュミエド/ロシック・ジョコ
1950年代、運命的な恋に落ちたエミルとヘディ。長年連れそった2人も今では81歳と70歳。世の中は変わり、高騰する物価に年金なんてとても追いつかない。家賃も滞納して、徴集に来る役所の人間から逃げ隠れする日々をおくっている。
ある日、役所の差し押さえに対し、ヘディがダイヤのイヤリングを差し出した。それは二人が出会った愛の証、大切なイヤリングだった。それを見たエミルはキレた!愛車のチャイカにエンジンをかけ、かつてロシア人が彼の車に忘れていったトカレフを持ち、郵便局を紳士的に強盗!すべては大切なイヤリングを取り戻すため。
一度は警察に協力したヘディも、奮闘する夫の姿に再びときめきを覚え、手を取り合って逃げる決心をする。年齢などものともせず、“自分の正義”のために一歩を踏み出した二人の勇気ある行動に、事態は思いもかけない展開に…!?
映画の舞台はハンガリー。ヨーロッパのへそといわれ、古くからヨーロッパとアジアの文化が融合し独特な文化を作り上げてきた。エミルのクラシックカーや、ヘディが切る小花柄のふんわりしたワンピースなど、所々に登場するちょっとレトロでアンティーク調な雰囲気の小物たちは、物語のかわいらしさを存分に引き立ててくれる。
さらに、逃避行中にエミルが用意したサプライズパーティーやプレゼントには、二人の深い信頼や愛情が感じられ、見ている私たちも思わず笑顔になってしまう。いくつになっても、人生は、明日を素敵に変えられる可能性に満ちている。そう信じて前に進むエミルとヘディに乾杯!
(ぐり)