【2020/10/10(土)~10/16(金)】特別モーニングショー『灰とダイヤモンド』// 『1917 命をかけた伝令』+『名もなき生涯』

【特別モーニングショー】灰とダイヤモンド
【Morning Show】Ashes and Diamonds

アンジェイ・ワイダ監督作品/1957年/ポーランド /103分/DCP/ビスタ

■監督 アンジェイ・ワイダ
■原作 イエジー・アンジェウスキー
■脚本 アンジェイ・ワイダ/イエジー・アンジェウスキー
■撮影 イエジー・ヴォイチック
■音楽 ボーダン・ビエンコフスキー

■出演 ズビグニエフ・チブルスキー/エヴァ・クジジェフスカ/バクラフ・ザストルジンスキー/アダム・パヴリコフスキー

■1959年ヴェネチア国際映画祭国際映画批評家家連盟賞受賞

【2020年10月10日から10月16日まで上映】

詩的暗喩表現と政治的メッセージに満ちた、ポーランド映画史上最も重要な作品

ドイツが降伏した1945年5月8日のポーランド地方都市。対独レジスタンス運動に参加し、後に反ソビエト派のテロリストとして活動しているマチェクとアンジェイは、ソビエトから帰国した共産党地区委員長シュチューカ暗殺の命を受け、車を待伏せして銃撃した。ホテルでの戦勝祝賀会を訪れた2人のテロリストは、そこで殺したはずのシュチューカを目撃、銃撃が人違いだったことを知る…。

1958年のポーランド映画『灰とダイヤモンド』は、ポーランドが1956年にいわゆる“雪解け"(自由化)を迎えたその余波の中で製作された、アンジェイ・ワイダ「抵抗三部作」の最終作である。物語は、第二次大戦が終焉を迎えた1945年5月8日に始まり翌9日に終わる。この歴史的転換期を舞台として、共にナチと戦った過去を持つ、ポーランド労働者党書記シュチューカと、国内軍系ゲリラ兵のマチェクという対照的な二人が辿る悲劇が語られる。完成作は、ヴェネツィア映画祭で国際批評家連盟賞を獲得したのをきっかけに、やがて戦後ポーランド映画のみならず、ポーランド映画史上最も重要な作品と認識されるに至った。

名もなき生涯
A Hidden Life

テレンス・マリック監督作品/2019年/アメリカ・ドイツ/175分/DCP/シネスコ

■監督・脚本 テレンス・マリック
■撮影 イェルク・ヴィトマー
■編集 レーマン・アリ/ジョー・グリーソン/ セバスチャン・ジョーンズ
■音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード

■出演 アウグスト・ディール/ヴァレリー・パフナー/ブルーノ・ガンツ/マティアス・スーナールツ/ミカエル・ニクヴィスト/マリア・シモン

■2019年カンヌ国際映画祭パルム・ドールノミネート/インディペンデント・スピリット賞作品賞ノミネート

©2019 Twentieth Century Fox

【2020年10月10日から10月16日まで上映】

自らの信念と家族への愛だけでナチスに立ち向かった一人の男がいた

オーストリアの山と谷に囲まれた美しい村で農夫として働くフランツは、妻のファニと3人の娘と、穏やかで幸せな暮らしを送っていた。しかし、第二次世界大戦の戦火が日々激しくなり、フランツにも召集令状が届く。基地に出頭したフランツは、ヒトラーへの忠誠を誓う署名を頑なに拒み、直ちに収監される。非国民と責められ、孤独に耐えながら裁判を待つフランツを、ファニは手紙で優しく励ますが、彼女自身も村で裏切り者の妻としてひどい仕打ちを受け始める──。

伝説の映像作家テレンス・マリック、初の実話映画化。平和への祈りが心を震わす、かつてない感動の物語

第二次世界大戦時、ドイツに併合されたオーストリアで、ヒトラーへの忠誠と兵役を拒絶し、ナチスに加担するより自らの信念に殉じることを選んだ、フランツ・イェーガーシュテッターという一人の農夫の生涯を、自らの映像に刻みつけることを切望したテレンス・マリック監督。本作では長編映画監督としての46年のキャリアの中で、初めて実在の人物を描く。

主人公フランツには、ヨーロッパで数々の賞に輝き『イングロリアス・バスターズ』で国際的に注目されたアウグスト・ディール。妻のファニことフランチスカには『エゴン・シーレ 死と乙女』でオーストリアの栄えある賞を受賞したヴァレリー・パフナー。さらに、先ごろ亡くなったヨーロッパ映画界最高峰の名優、ブルーノ・ガンツが判事役でスクリーンに厳粛で深い感銘をもたらす。

世界に再び争いの季節の足音が響き始めた今だからこそ、76歳を迎えた巨匠が作家生命をかけて人々に問う。知られざる男の〈名もなき生涯〉を力強く崇高に描き切った、観る者の魂を揺さぶってやまない感動のヒューマン・ドラマ。

1917 命をかけた伝令
1917

サム・メンデス 監督作品/2019年/イギリス ・ アメリカ/119分/DCP/シネスコ

■監督 サム・メンデス
■脚本 サム・メンデス/クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
■撮影 ロジャー・ディーキンス
■編集 リー・スミス
■音楽 トーマス・ニューマン

■出演 ジョージ・マッケイ/ディーン=チャールズ・チャップマン/マーク・ストロング/アンドリュー・スコット/リチャード・マッデン/コリン・ファース/ベネディクト・カンバーバッチ

■2019年アカデミー賞撮影賞・視覚効果賞・音響賞受賞・作品賞ほか7部門ノミネート/ゴールデン・グローブ賞作品賞・監督賞受賞・音楽賞ノミネート/英アカデミー賞作品賞・監督賞・撮影賞ほか7部門受賞・2部門ノミネート ほか多数受賞・ノミネート

© 2019 Universal Pictures and Storyteller Distribution Co., LLC. All Rights Reserved.

【2020年10月10日から10月16日まで上映】

〈時間〉が最大の敵

第一次世界大戦真っ只中の1917年のある朝、若きイギリス人兵士のスコフィールドとブレイクにひとつの重要な任務が命じられる。それは一触即発の最前線にいる1600人の味方に、明朝までに作戦中止の命令を届けること。進行する先には罠が張り巡らされており、さらに1600人の中にはブレイクの兄も配属されていたのだ。この伝令が間に合わなければ、兄を含めた味方兵士全員が命を落とし、イギリスは戦いに敗北することになる――刻々とタイムリミットが迫る中、2人の危険かつ困難なミッションが始まる…。

戦場に密着する 異次元の映画没入体験。サム・メンデス監督が贈る、リアル戦争巨編!

巨匠サム・メンデスが、自身の祖父から聞いた第1次世界大戦の激闘の体験を映画化。長年にわたって温めてきた構想を実現した本作は、彼が初めて脚本も手掛けた渾身の一大プロジェクトとなった。重大なミッションを与えられた若きイギリス人兵士2人の“一日”を壮大なスケールで描く。

若き伝令兵を演じるのは、『はじまりへの旅』のジョージ・マッケイと「ゲーム・オブ・スローンズ」のディーン=チャールズ・チャップマン。さらにベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、マーク・ストロングなど、演技派俳優が脇を固める。

兵士たちの息遣い、砂埃舞う塹壕を飛び交う弾丸…まるで自分が戦場にいるかのような臨場感で没入し、予測不能のタイム・サスペンスに一瞬たりとも目が離せない。奇跡の連続とも言えるワンカット映像を、サム・メンデス監督を筆頭にアカデミー賞常連スタッフが映画界最高峰の技術で創り出した。