【2023/8/12(土)~8/18(金)】『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』+『パプリカ』/『マインド・ゲーム』

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
Everything Everywhere All at Once

ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート監督作品/2022年/アメリカ/140分/DCP/ビスタ

■監督・脚本 ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート
■製作 ジョー・ルッソ/アンソニー・ルッソ/マイク・ラロッカ 
■撮影 ラーキン・サイプル
■編集 ポール・ロジャース
■音楽 サン・ラックス

■出演 ミシェル・ヨー/ステファニー・スー/キー・ホイ・クァン/ジェームズ・ホン/ジェイミー・リー・カーティス/ハリー・ジャム・Jr

■第95回アカデミー賞作品賞・監督賞・主演女優賞・助演男優賞・助演女優賞・脚本賞・編集賞受賞、ほか4部門ノミネート/第80回ゴールデングローブ賞最優秀主演女優賞・最優秀助演男優賞受賞、ほか4部門ノミネート ほか多数受賞・ノミネート

© 2022 A24 Distribution, LLC. All Rights Reserved.

【2023/8/12(土)~8/18(金)上映】

ようこそ、最先端のカオスへ。

経営するコインランドリーの税金問題、父親の介護に反抗期の娘、優しいだけで頼りにならない夫と、盛りだくさんのトラブルを抱えたエヴリン。そんな中、夫に乗り移った“別の宇宙の夫”から、「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だけだ」と世界の命運を託される。

まさかと驚くエヴリンだが、悪の手先に襲われマルチバースにジャンプ! カンフーの達人の“別の宇宙のエヴリン”の力を得て、闘いに挑むのだが、なんと、巨悪の正体は娘のジョイだった…!

マルチバースとカンフーで世界を救え?! スタジオA24が贈る空前絶後のアクション・エンターテイメント、降臨。

映画ファンの絶大なる信頼を獲得してきた人気スタジオA24史上No.1全米大ヒット! 家族の問題に悩み赤字コインランドリーの経営に頭を抱えるフツーのおばさんが、新たなヒーローとして世界を救うという、全人類が初めて体験するアクション・エンターテインメントが、インディペンデント作品としては異例の興行成績を達成し、世界中の話題をさらった。メガホンを取ったのは、カルトの限界を突破したと人気大爆発の『スイス・アーミー・マン』(16)で、サンダンス映画祭最優秀監督賞を受賞した、ダニエル・クワンとダニエル・シャイナートの2人組〈ダニエルズ〉監督。

エヴリンを演じるのは、『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』(97)で華麗なるハリウッドデビューを果たし、近年では『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(21)『ガンパウダー・ミルクシェイク』(21)などで、進化し続けるアクションを披露したミシェル・ヨー。エヴリンの夫ウェイモンドには、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(84)や『グーニーズ』(85)で、天才子役として一世を風靡したキー・ホイ・クァン。長らく俳優業から離れて助監督やアクション指導として映画界を支えていたが、本作で復帰を遂げ、息をのむカンフーアクションをきめる。さらに国税庁の役人として、『トゥルーライズ』の名優ジェイミー・リー・カーティスも出演している。本作は見事、アカデミー賞作品賞に輝き、この三人は主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞をそれぞれ受賞。計最多7部門受賞の快挙を成し遂げた。

パプリカ
Papurika

今 敏監督作品/2006年/日本/90分/ブルーレイ/ビスタ

■監督 今 敏
■企画 丸山正雄
■原作 筒井康隆「パプリカ」(中公文庫/新潮文庫刊)
■脚本 水上清資/今 敏
■キャラクターデザイン・作画監督 安藤雅司
■美術監督 池信孝
■撮影監督 加藤道哉
■音楽 平沢進
■音響監督 三間雅文
■アニメーション制作 マッドハウス

■声の出演 林原めぐみ/江守徹/堀勝之祐/古谷徹/大塚明夫/山寺宏一/田中秀幸/こおろぎさとみ

■第63回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門正式出品/第12回アニメーション神戸 作品賞・劇場部門/第14回Chlotrudis Awardsベストデザイン賞/第25回ポルト国際映画祭Critics’ Award受賞/東京アニメアワード2007優秀作品賞劇場映画部門個人部門音楽賞(平沢進) ほか多数

©2006 MADHOUSE / SONY PICTURES ENTERTAINMENT (JAPAN) INC.

【2023/8/12(土)~8/14(月)上映】

夢が犯されていく――

精神医学研究所に勤める美しきセラピスト千葉敦子と天才科学者・時田浩作によって開発された“DCミニ”。患者の夢に入り込み、無意識の世界をモニターすることで治療を行う画期的な装置が、ある日突然何者かに盗まれる。その日を境に、一人、また一人と研究に関わった人間の夢が犯され、何かが狂い始めていく。

捜査に乗り出した千葉敦子にも魔の手が迫る。しかし彼女はもう一つ、別の顔をもっていた。他人の夢にシンクロして、共時体験することでトラウマを取り除く、通称“夢探偵パプリカ”。人格を破壊するほどの威力を持つDCミニを悪用する夢のテロリストを阻止するために立ち上がったパプリカだが…

巨匠・筒井康隆の傑作『パプリカ』 不可能といわれた映像化に挑んだ今 敏が捧げる壮大なオマージュ!

日本文学の巨匠・筒井康隆原作の傑作SF小説を、国際的評価も高いアニメ制作集団マッドハウスと組んで映画化した、今 敏監督の代表作のひとつ『パプリカ』。製作発表以来、世界の映画人&アニメファンの熱い期待を集め、2006年ヴェネツィア国際映画祭のコンペ部門で、日本アニメとしては『ハウルの動く城』以来2度目の出品作に選ばれ、絶賛の嵐を浴び数々の映画賞を受賞した。

ヴィジュアルの面白さや奇抜さを狙った仕掛けの派手な演出を、演劇、特に歌舞伎の世界ではケレンと呼ぶが、本作はまさしくケレン味たっぷりの映像表現に一瞬たりとも目が離せない。特にファンタジックでハイパーリアルな夢のシーンは大きな見せ場。さまざまな玩具や電化製品、郵便ポスト、鳥居、自由の女神までが練り歩く狂乱のパレードは圧倒的スペクタクルとなっている。また、次々に衣装を変えていくヒロインの七変化も圧巻だ。キッチュで創りこまれた音楽とともに目に耳に焼き付いて離れない、超パワフルな映像体験がここにある。

映像化不可能と言われた原作に命を吹き込んだのは、日本アニメ界最高レベルのスタッフたち。キャラクター・デザインおよび作画監督は『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』の安藤雅司。音楽は今作品には欠かせないテクノ界の巨匠・平沢進。また、ヴォイス・キャストには「新世紀エヴァンゲリオン」の林原めぐみ、「機動戦士ガンダム」の古谷徹、新劇界の重鎮・江守徹といった協力メンバーが起用されている。

本作は、2010年8月24日、46歳という若さで逝去した今 敏監督の最後の劇場作品となった。
(公開時チラシより一部抜粋)

マインド・ゲーム
Mind Game

湯浅政明監督作品/2004年/日本/103分/DCP/シネスコ

■監督・脚本 湯浅政明
■原作 ロビン西
■制作 STUDIO 4℃
■プロデューサー 田中栄子
■音楽 山本精一
■音楽プロデューサー 渡辺信一郎

■声の出演 今田耕司/前田沙耶香/藤井隆/たくませいこ/山口智充/坂田利夫/島木譲二/中條健一/西凛太朗

■第8回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞受賞

©2004 MIND GAME Project

【2023/8/15(火)~8/18(金)上映】

その男、気合だけで生還。

初恋の幼なじみ、みょんちゃんに再会した西。彼女が姉のヤンと営んでいる焼き鳥屋に招待されたまではよかったが、借金の取り立てにきたヤクザにあっけなく殺されてしまう。しかし、将来に未練たっぷりの西は、神様に逆らって再び現世に舞い戻る。とことんやると神様に誓った西は、ヤクザに追われて危機一髪のところで、今度はクジラに呑み込まれてしまう。そこで出会ったじーさんはなんと、クジラの中で30年以上も暮らしていたのだった…。

湯浅政明の記念すべき長編初監督作品!愛しい過去×はじける未来――∞ハイパーテンションムーヴィー!

ロビン西原作の幻の傑作コミックを完全映画化した『マインド・ゲーム』。“他者の存在の自覚”、“人生の可能性”をテーマに、アニメーション制作会社・STUDIO4℃が自主企画としてスタートし、劇場版『クレヨンしんちゃん』などで注目を浴びていた湯浅政明が長編初監督をつとめた。

映像、物語、音。真摯に勇敢にのびのびと奏でられたそれぞれの要素が、絶妙に響き合い、爆発的な覚醒感とエネルギーに満ちた空間となって魂を騒がせる。斬新な映像表現に勢いと深味を与える音楽を手掛けたのは、ROVO、羅針盤等のユニットで世界的に評価の高い山本精一。さらに声の出演は、今田耕司、藤井隆、山口智充、坂田利夫、島木譲二ら吉本興業のタレントが勢ぞろいしている。

実写、2D、3Dを融合させ、路地裏から宇宙までを超絶技巧によってメタモルフォーズさせてゆくハイパーテンションムーヴィー。誰も予想しなかった、日本のアニメーションの進化形が誕生した。